精米について

2023年09月20日

9月もあっという間に中旬になり、町内のいたる所で稲刈りをしている光景を見かけるようになりました。

でんぱたの田んぼも先週から稲刈りが始まり、いよいよ新米の季節が近づいています。

さて、今回は皆様に美味しいお米をお届けするためにとても重要な”精米”についてのお話です。

 

精米がそんなに重要なのかと疑問を抱く方もいるかもしれませんが、実は米の味と安全を決める大事な工程です。

でんぱたの契約精米工場には、体育館のような高い天井の構内に精米のための多様な装置が縦横に設置されており、実際に目にするとその規模に圧倒されます。

町で目にするコイン精米機を20台以上並べても足りません。

 

米はこのたくさんの機械の中を全て通ります。

 

玄米を投入してから白米となり袋詰めされるまで、なんと22もの工程があります。

これは、きめ細やかな精米と徹底した選別を行っているためです。

それでは大まかに流れを追っていきましょう。

 

まず玄米を粗選機に通し、大きなゴミ、金属やガラス、米のかけらなどを排除します。

それから精米に入るのですが、これは2回に分けて行います。

一度の精米で仕上げようとすると、その摩擦熱で米の温度が50~60℃にまで上昇してしまうからです。

温度が上がると、米に含まれている水分が蒸散することで米ぬかが多く付着し、その結果米が酸化しやすくなり鮮度も落ちてしまいます。

ですが精米を2回に分けることで、摩擦熱による米の温度の上昇を20℃~30℃の低温に抑えることができます。

 

精米1回目。まだ糠が残っていて茶色い。

 

精米2回目。きれいな白に仕上がった。

 

精米後は色彩選別機に入り、最新のLEDブルーライトを米に当て色の悪いもの(着色粒や虫の被害粒、ガラス片など)をはじいていきます。

 

LED色選別機の内部。ブルーライトを白米に当て、色の悪いものを瞬時に風で吹き飛ばして取り除く。

 

その後割れた米も除かれるのですが、これが入ったまま炊くと割れた米がのり状になりべたついた炊きあがりになってしまうのです。

仕上げに2万ガウスの強力磁石を使って金属異物が入らないよう袋詰めし、これを再度金属探知機に通してようやく完成!

 

金属探知機にかけて終了。ここまで22もの工程をかけている。

 

もちもちつやつやで冷めても美味しい、でんぱた自慢の矢祭米はこのようにして精米されています。

ここまでやる必要があるのかと思うほどの工程ですが、安心しておいしい米を食べてもらうためには、妥協せずに日々研鑽を重ねることが大事なのです。

 

 

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